カッパドキアに到着したとき、最初に聞いたアドバイスは「朝早く起きることなく去ってはいけない」でした。目を開けたときはまだ夜でしたが、興奮のあまり疲れを忘れてしまいました。気球の準備を見るだけでも一つの体験でした。炎の音、巨大な白鳥のようにゆっくりと上昇する気球…空がピンク色に変わったとき、何百もの気球が一斉に浮かび上がり、まるでおとぎ話のページの中にいるような気分になりました。飛行中、私の下にある妖精の煙突、ブドウ園、曲がりくねった土の道は無限の絵画のように見えました。時間が止まり、世界は静寂そのものでした。着陸したとき、一日がまだ始まったばかりだと気づくのが不思議でした。とても充実していて、何日も生きたような気分でした。石の家の間で村の朝食を取りながら、熱いギョズレメの香りが、まだ心の中で踊る色彩と混ざり合いました。カッパドキアは、自然と歴史が完璧な調和の中で存在できることを思い出させてくれました。

イスタンブールを何度も訪れましたが、毎回異なる一面を発見します。今回は混雑した観光地から離れた道を選びました。カラキョイから歩き始め、バラトに向かう道に入りました。色とりどりに塗られた家、古い扉、グラフィティで覆われた壁が突然現れました。子供の笑い声、野良猫の足音、小さなカフェの前に座る老人…これらがイスタンブールの最も真実の瞬間で、細部に隠れています。路地を歩き回りながら、お茶を飲むためにカフェに座りました。隣のテーブルの女性が、子供の頃にこの近所で遊んでいた話をしてくれました。彼女の話を通じて、実際に街の物語も聞いているのだと気づきました。イスタンブールの美しさは、その壮大なモスクや歴史的な宮殿だけでなく、人々の日常生活にもあります。これらの路地で迷子になることで、イスタンブールを知ることは、その生きた物語の一部になることだと学びました。

アルプスに初めて足を踏み入れたとき、すぐに魅了されました。頂上は雪に覆われ、谷は緑豊かな草原に広がっていました。一方には透明な湖、もう一方には小さな木造の家…まるで絵葉書の中に入ったような気分でした。ハイキングコースを選ぶのは最初は挑戦的に思えましたが、一歩一歩進むごとに平和な感覚が内側に広がりました。都市の喧騒、電話の通知、交通渋滞…すべてが置き去りにされました。途中で小さな滝のそばに立ち寄り、魔法瓶からコーヒーを飲みました。その瞬間、自分に問いました：「本当に立ち止まって呼吸するだけということを、どのくらい前にしたでしょうか？」自然は忘れていたことを思い出させてくれました。時として旅は新しい場所を見ることだけでなく、自分自身に向かって歩くことでもあります。アルプスはまさにそれを与えてくれました。山の静寂の中で、自分の内なる声を見つけました。